kyotomedtrackandfield’s diary

ー京都大学医学部陸上部の公式ブログー

もうひとりの自分②

ご無沙汰しております、4回の杉本です。

ご卒業される皆様、おめでとうございます。
新たな場所でのご活躍をお祈り申し上げます。
Farewell!

近況報告

・陸上:最近は忙しくて走れていませんでした。が、知り合いに「前もうちょっと細かった気がする」って言われたので、今週からちょっとの時間でもいいから走ろうと思っています。ちりつもの精神、大事だね。https://www.strava.com/athletes/71685247

・研究:マイコースプログラムで8月から呼吸器内科の研究室にお世話になっていて、少なくとも4月末の学会までは研究を続けようと思っています。特に呼内はコロナを持ち出すリスクも持ち込むリスクも大きいので、マスクを外すことになる練習に行くのは控えています。その分、大会運営とか事務仕事とか振りまくってください…待ってます。

・学業:OSCE前日から体調を崩して本試を受けることができず、追再試に回りました。めっちゃ怖かったんですけど、その日の夜に合格連絡があって安心しました。大阪ハーフの応援行ったときに福島がくれたアドバイスに救われました、ほんまにありがとう。

・その他:(陸上とは関係ないんですけど)1年間かけて総勢20人程度の仲間と準備してきた、某アニメの考察発表イベントを無事終えることができました。大学4年間で一番たくさんの想いと時間を懸けて、一番深い学びと絆を与えてくれたものだったので、ここに書きました。成功して嬉しかったし、終わって寂しかったです。ダイガクセイノタイムトライアルもこれからそんなものになっていったらいいですね。

もうひとりの自分②

今日は、はるか昔高校生の時に聞いたお話を書こうと思います。

なんで?って言うと、この間の福島のブログを読んで思い出したんですよね。

僕にとっての陸上は、自分の中のもうひとりの自分(コーチと呼ぶことにしましょう)といっしょに走ってきたような感じです。

もうひとりの自分 - kyotomedtrackandfield’s diary

kyotomedtrackandfield.hatenablog.com

ちょっと違うけど、もうひとりの自分といっしょに"歩いて"きた方がいらっしゃいました。

その方とは高1の12月に参加した近畿東海合宿で出会いました。2015年ですね。

クリスマスの朝4時半から浜松城の周りで早朝自主練、その後午前練+午後練という鬼スケジュールだったんですが、ただただ練習量が多いだけではなく学びの多い4日間だったことを覚えています。

学びが濃かった理由としては素晴らしい指導を受けられたこともあるのですが、一緒に練習させていただいた皆さんがとにかくすごかったんですよね。

15人程度の参加者の中に、後に5000m競歩・10000m競歩の高校記録を樹立される住所大翔さんや、50キロ競歩日本記録を樹立されることになる川野将虎さんなどがいらっしゃいました。

そんな素晴らしい練習仲間の中のお一人、Iさんにこんな話を教えていただきました。

私はいつも、将来なりたい自分に隣に立ってもらってるんだ。

練習でキツいとき、「もうちょっと頑張りな」って言ってくれる。

ちょっとおやつを食べたくなったとき、「もうちょっと我慢しな」って言ってくれる。

自分の行くべき道が、自然に見えるようになる。

だから頑張れるんだ。

なるほど……

実際、誰かに言われたり、自分で自分に強制力をかけたりして頑張るのはしんどいことも多いなって思います。

でも、将来なりたい自分の言葉って結構すんなり入ってくるんですよね。

他人だったら、自分と反発してしまうこともある。

自分で自分を縛りつけるのは痛いからしんどい。

その中間だからうまく成り立ってるのかなぁ。

もうあのときから6年が経ちますが、今でもIさんの言葉に、将来なりたい自分に助けられています。

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競歩をされている理由を当時尋ねた時、Iさんは「キャビンアテンダントになりたくて、速く歩けるのは一つ大きな強みになるから」とおっしゃっていました。

まさに将来なりたい自分が示してくれた道だなぁ…と思います。

僕たちは普通に生きているだけだと、目の前にくっきり見えている道に進んでしまいがちです。医学部に入学したら医学部部活に入って講義を適度にサボりながら単位を回収、一部の人は研究も頑張る。5回生になったら病院実習と国試勉強を始めて、国試合格と卒業を手にして医師になる。ーーそれは、本当に将来なりたい自分が示してくれる道なんでしょうか。将来なりたい自分がその道の先に居るとは限りません。その道から行けても、他の道を通っても行けるかもしれません。

学生時代はあまりに短いから、目の前の道一本に絞って全力で突き進む。それは正義。

学生時代はあまりに短いから、いろんな道を探して自由に歩き回る。それも正義。

もっと自由に生きていいと思います、京医生。