kyotomedtrackandfield’s diary

ー京都大学医学部陸上部の公式ブログー

原動力

こんばんは、6回生の福島です。ブログ担当を滞納していたのを思い出し、学生最後の日にブログを更新させていただきます。(少し間に合わなかった。)

 

まず、新入生の方もご覧になっているかもしれないので、医学部陸上部の宣伝をさせていただきます。
「医学部陸上部に入って後悔することはない。」
以上です。本当かどうか気になったそこのあなた、まずは新歓に行って確かめましょう。

 

 

今日は卒業式の日に話したことを加筆修正して書いてみました。長くなりますので、覚悟してください。

 

僕がここまで陸上を続けることができた原動力は「プライド」です。プライドを持って陸上競技と向き合ってきたからこそ、折れることなく、続けられたのかなと思っています。

 

「プライド」の定義が難しいのですが、僕が言っているのは絶対的なプライドです。言い換えるならば、誇りやアイデンティティ、自己満足のような、自分の内から湧いてくるプライドです。自分で決めて行動したことに対する誇りや自信のようなものです。

一方で、相対的なプライドは、他者との比較や勝負から生まれるもので、意地や見栄になるかなと思います。このプライドは自分を守るためのプライドに過ぎません。

少し話が逸れますが、僕がプライドに助けられたなと思うのは、大会のときです。大学1・2年生のときは、スタートラインに経ったとき、自己ベストが出るのか、入賞できるのか、不安から緊張してばかりいました。それがあるときから、緊張ではなく楽しみになったんです。それは、プライドを持って練習してきたことが自信になったからだと思います。陸上の試合で勝負になるのは、持っている実力をどれだけ出せるかです。自信が持てたからこそ、実力を出し切ることを楽しみ、集中できるようになったのだと思います。

 

では、プライドを持つとはどういうことか。それは、覚悟と責任を持って選択し、行動し続けることだと思います。自主的ではなく主体的に動く。誰かが敷いたレールの上を歩くのではなく、自分でレールを敷いて歩くことです。主体的に動こうと思ったら、今の自分と向き合い、自分がどんな方向に向かいたい方向を決めなければなりません。そして、自分がなりたい自分になるためにどんな行動が必要なのか、情報を能動的に集め、吟味し、次の行動を決めるでしょう。そして、自分の選択に責任を持ち、覚悟を持って続けることになるでしょう。

陸上では、6年間の目標や1年間の目標を立て、どの大会に出るかを決めることから、日々の練習まで決めなくてはならないことがたくさんあります。自分が出る大会や、普段の練習を先輩に決めてもらっているうちは、陸上はまだ他人事です。陸上が自分事であるのなら、先輩の言う練習が本当にいい練習なのか、吟味した上で練習に参加するはずです。ポイントは、自分で考えて自分で決めているかどうかです。先輩に相談するのが悪いのではなく、自分で決めるための判断材料として先輩を使ってほしいです。先輩のやり方以外にも、本を読んだり、他の選手の話を聞いたり、情報源はたくさんあります。しつこいですが、自分で情報を集めて、自分で決めることが大事です。自分で決めたことだから、上手くいかなくても誰かのせいにすることはないし、そこまで覚悟を持って決めたことなら、続けることができるのではないでしょうか。

なお、これは陸上部のみんなにこうしてほしいということではなく、もし、陸上にプライドを持って取り組むのなら、こうなるよねってことです。安心してください。先輩についていけるだけでも十分です。

 

僕がプライドを持って陸上を続けてよかったなと思うことは、人として成長できたなと思うときです。医学部陸上部では、競技面ではもちろん、組織の面でも、プライドを持って取り組んできたつもりです。マッチング(いわゆる就活)をはじめ、自分の強みをアピールする場面でアピールしたくなる能力は、どれも陸上を通して得たものばかりでした。プライドを持ってやったからこそ、自信を持って陸上でのエピソードを話すことができました。

だから、プライドを持ってやって得るものは、自己の成長だと思います。プライドを持ってやった結果が上手くいっても、上手くいかなくても、プライドを持って行動した過程で得た能力は失いません。プライドを持ってやったから上手くいく保証はない。でも、プライドを持ってやるからこそ得られる力があって、それが自己を成長させて、これから取り組むことで上手くいく確率を上げてくれるのではないか。

僕は大学6年間でプライドを持ってやることに陸上を選びました。僕にとって陸上は仕事にはならないし、将来のキャリアのために大学生のうちから行動できる人もいます。でも、僕は陸上を選んだことは後悔していません。他にできたこともあったかもしれないけれど、陸上部での6年間を通して間違いなく成長できました。

 

長くなってきましたが、補足です。プライドを持ってやるから、一人で頑張るのは違います。ブライドを持って頑張る人を支えてくれる仲間はたくさんいます。一人にならず、仲間を大切にしてください。

僕は、先輩や同期、後輩に支えてもらってばかりでした。陸上競技を頑張るだけなら陸上部に入らずに一人でも活動できたはずです。でも、それを選ばずに陸上部で活動を続けたのは、周りに支えてもらうありがたみを感じていたからだと思います。プライドを持つことを教えてくれたのも、陸上部の先輩かもしれません。

 

以上、卒業にあたり話したかったことでした。「プライドを持つ」「一人にならない」です。
陸上でも何でもいいです。プライドを持ってやったら、何か得られると思います。

 

 

最後になりましたが、6年間、本当にありがとうございました。医学部陸上部が僕の中で占める割合は、かなり大きかったです。このような部活を作ってくださった先輩方、一緒に頑張った同期、今も続けてくれている後輩達に感謝します。