kyotomedtrackandfield’s diary

ー京都大学医学部陸上部の公式ブログー

うれしいこともかなしいことも草しげる

「練習お疲れ様です。最近キャプテンとして思っていることと関医対に向けてやりたいことについて話したいので少しお時間をください。
まず、部の現状について、この部活は陸上を競技として極めていきたい人、練習を楽しみたい人、市民マラソンなどに出るためにゆっくりと練習したい人、いろんな人のいる部活です。決して、競技力がすべての強豪校のような雰囲気の部活であるべきではないと思っています。そんな中で隠しても仕方がないので言うと、陸上部を去年退部した人、また退部について相談を一人だけではなく複数人受けています。僕はその部員の気持ちを100%理解することはできないけど、自分が積極的に関われていない部活をやめたいと思う気持ちは理解しているつもりです。最初にこの部活はいろんな人がいる部活と話したように、それぞれの目標や関わり方が共存できるそんな部活を作りたいと思ってキャプテンをしてきました。冬になってからは、正直キャプテンが何もしなくても成り立つことが分かり始めて、何もしないほうがいいんじゃないかと思うときも多くなり、あまりキャプテンとして何かするということは少なくなってきました。ただ、この状況でキャプテンとしてやはりなにかしたい、後3か月のキャプテンの期間で改善できるところは改善したいそう思います。自分勝手ではあるかもしれないし、納得のいかないこともあるかもしれないけど、何かあれば何でも受け入れようと思うし、みんなの理解をもらって、一緒に部活を成長させていけたらいいなと思っています。
そんな中で、関医対が来月に迫っています。去年京大は総合3位でしたが、今年は総合優勝を目指せる位置にいます。それぞれの人がいるのはわかっている中で、一陸上部として総合優勝を目指せる大会がそこにあって、それに向かって取り組まないわけにはいかないのは理解してほしいです。正直、今のまま大会に臨むと、総合優勝できたとしても、部全員が心から喜べる状況にはないと思います。例えば、ゆっくりと陸上に取り組みたいと思ってる人にとっては、例えば去年得点をとった廣川、西脇、かずね、大西をすごいな~と思うだけで、総合優勝と自分とは別だと考えてしまうのも無理はないと思います。ただ、得点を取るなんて関係ないと思ってる人も、この京大医学部陸上部に所属している以上、この部活に対してなにかの影響力は確実に持っています。それは試合で目標を達成して笑顔でいることで部が明るくなるとかいう競技面でもそうだし、陸上以外にそれぞれ素晴らしい個性を持っていることも当てはまると思います。ただ、個性は認められるべきだけど、それと陸上部に消極的にかかわっていいというのは話が違います。限られた時間の中であまり部活に来れない人も、是非積極的に陸上部に関わってほしい、陸上命で取り組んでいる人のことについてもっと知ってほしい、逆に陸上命でやっている人はみんなの個性を認めてほしい、そのためにもっと個性をアピールしていってほしい。そう思って、この関医対に向けて、今配った紙に意気込みやアピールを書いてほしと思います。一週間後の5月16日の部活の時までに僕に渡してもらうか、部室の封筒に入れておいてください。」

 

最後のブログになります。明日から研修医の阪本哲紀です(笑)。最後ということで、僕の中で一番の転機となった、2019年5月9日部活後集合時に話した内容を載せてみました。部の雰囲気を変えていく決心をするのはとても勇気のいることでした。しかしながら、それは杞憂で、心優しい部員に恵まれ、逆にキャプテンとして部員に支えてもらって、僕の中では想像以上の形で関医対を終えました。いつ振り返っても感謝でいっぱいです。

 


ここまで読んでくれている人は、僕の話すことに興味があると信じて、あと2つ伝えたいことを書きます。

 

 

まずはコロナ禍での学生生活について。


僕はちょうど5,6年にコロナ禍だったわけですが、それぞれの人がそれぞれ違った多くの苦悩があったと想像します。医学部生として、模範になる行動をとることはもちろん最優先事項です。そこは譲ってはいけません。

この2年間を振り返ると、西医体が中止になっただとか、医学系の大会が全滅しただとか、やはりそういうことに目が行ってしまいます。

 

そんな中で思うのは、部として少し違う、むしろ素敵な輝き方もできるのではということです。3月20日のタイムトライアルのように、この部活なら逆に今までなかった新たなことを創造していくことだってできます。「医学部生だから」という理由だけで自分の気持ちを押し殺すことと、「医学部生だから」考えることのできるリスクの中で可能性を模索していくことは、たとえ結果は同じであっても全く違うことです。部活としてできうる無数の選択肢の中から、輝けるほうへと進んでいってほしいなと思います。

 

 

最後に一番伝えたいこと。


皆さんは周りの部員を思い浮かべてなにを思うでしょうか。楽しかった思い出、つらかった思い出、たくさん出てきますね。でももしかしたら、週2回会っていても、まだまだ思いを共有したいこと、一緒に取り組みたいこと、全力で泣き笑いたいことがあるかもしれません。


医学部陸上部の皆さんは謙虚で誠実で(医学部陸上部になぜかいい人が集まってくる問題は誰か解決してね!笑)、とてもいい意味で自立した人ばかりです。だからこそ、他人へ何かを求めることに抵抗のある人も多いように感じます。

 

しかしながら、6年間の経験から言えることは、部員を含め、皆さんの周りにいる人はもっともっと皆さんのことを助けてくれます。皆さんのことを信じてくれます。皆さんと一緒に懸命に取り組んでくれます。皆さんとそうしたいと願っています。

 


だから、一歩踏み出して、もっともっと大きな目標へ、大きな世界へ、皆さん全員の力で踏み出していってほしいなと心より願っています。

 

6年間ありがとうございました!これからもよろしくお願いします!

 

P.S. 最後のブログは老害目線にならざるを得ませんでした!ごめんなさい!笑


P.S. 感謝、ありがとうの言葉は何回言ってもいい、誰かからの応援を力に変える難しさ、僕がキャプテンの時の部活はサポートメンバーで支えられていた、書きたいことはまだまだ山ほどありますが、皆さんの少し先輩だから書ける3つを書きました!

 

P.S. 愛してます!!!