kyotomedtrackandfield’s diary

ー京都大学医学部陸上部の公式ブログー

12/26のブログ

 おはようございます。一回生の太田です。

 また意味もなく徹夜してしまいました...イントロのシケタイとウマ娘を同時にやるのは無理ですね。朝練とイントロがんばるぞ!

 さて、昨日の出し物で、面白いブログを書くと言ってしまいましたが、徹夜明けで頭が回らず、大したものが書けそうにありません。そこで今回は、昨日紹介した俳句について解説と、自分の俳句ベスト7を紹介します。very interestingということで許してください。

 俳句というものはなにせ17音ですから、表せる内容は驚くほど少ないです。例えば、「昨日、髪の毛を切ったんですけどね。」これで17音です。

 この少ない情報から、豊かな文学を広げたり、面白みを出すためには、読者の想像に任せるしかありません。逆に、読者の想像を大事にしなければならないので、普通は作者の意図、作者の持っていた感情や、物語などは、あまり語られることはありません。そんなものがそもそもない場合もあります。

 しかし、今回の俳句には、筋書きが一応あるので、公開してみたいと思います。まず一度俳句を読んで、少しでも想像を膨らませてから、答え合わせのように読んでいただくと面白いだろうと思います。

 さて、まずは昨日の俳句です。

 深雪や電気ケトルのコンセント

 こちら、歌に詠まれている景色でいえば、部屋の中でお湯を沸かしながら、雪に埋まった窓などをちらっと見る、といったものですが、作中主体の意識はむしろ「電気」や「コンセント」にあります。

 音もなく降り続ける雪に、だんだん不安になってきます。僕はこの世界で一人なのかもしれない。人との繋がりを断絶された今、そこにあるのはただ白く、冷たい世界だけ。ひょっとしたら何か、小難しい方向に思考をしているかもしれません。深雪という季語にはそういう性格もあります。

 そこに、電気ケトルのお湯が沸きます。お湯の温かさに、心までもが溶けてゆく感じがするかもしれません。同時に、電気というものについて考えます。

 ああそうか、このお湯は、他の人間がいることの証明だ。電気の作り手のことを思います。お湯の温かさが、人の温もりのように感じられます。電気やコンセントといった人工物を通して、私と他人が触れ合っている。この気付きを詠んだ句でした。

 いかがでしたか? あなたの想像していた景色と違いましたか? もしくは、まったく同じ物語を想像した方もいるでしょうか。ぜひ感想をください。

 では次に、ベスト7を書きます。これも、どんな景色を想像したか、どんなところが面白かったか、感想を下されば、僕は大いに喜びます。

ティッシュ箱分解するや春愁う

あたらしいアスレチックや百日紅

働かず家事手伝いもせずスイカ

秋麗このしぼりたてヤギミルク

流星の学び舎を打ち壊したる

点描のある美術展 わたしは躁

「ぞなもし」と下駄の笑うや夜の秋