1回生の時にはあまりわからないまま聴いていた先輩たちの言葉や行動が、だんだんと学年が上がるにつれて見えるようになっていって、
今ならどんな思いで先輩たちが卒業を迎えたのか、ぼんやりとわかるような気がします。
お疲れ様です!6回生の田中和音です!ブログ投稿、ほんまに久しぶりすぎて震えてます。
卒業式の日に行ったことと同じですが、卒業された先輩方や来てなかった人にも届いて欲しいので僕も書き残しておこうと思います。
(あ、あと春からは梅田の北野病院という病院で初期、後期研修をする予定です!ぜひみなさん実習等で来る時は連絡ください!)
僕は自分の思いを言葉にして伝えるのはすごく苦手で、緊張と不安で手も声も震えるし、恥ずかしくなってすぐユーモアに逃げるけど、
こういうのってどうしても自分語りになってしまうので正直いやだけど、
そして
途中で部活から離れたっていう負目から、キャプテンをしてた人として部活全体に関して話すこととか、自分のことをブログに書くこととか、
コロナ前にあった自分の熱い部分を外に出すっていうのは、そんな資格はない気がして避けてきたけど、
今言わないと一生後悔する気がするので、今日だけは頑張って言葉にしようと思います。
多くの人にとっては長くて退屈な話になると思うけど、明日からはまた言葉にできない自分に戻ってしまう気がするので、今日だけは許してください。
僕がキャプテンだった時の話をします。
大きすぎる先輩たちから受け継いだこの部活は、すごく上り調子で、活気付いてて、みんなが協力しあってて、正直何もしなくても大丈夫でした。
西村さんのような広さや、阪本さん廣川さんのような前に進む、引っ張っていく力は僕にはなくて、
僕にできることは、今あるみんなの輪を繋ぐこと、次に繋いでいくことだけでした。
僕が目指した部活のコンセプトは、「全員の居場所になれる部活」でした。
この部活はいろんな人がいて、陸上一本で頑張ってる人、ラボとか他のスポーツとか、他のことと両輪で頑張ってる人、正直頑張ってない人、そもそも部活に来てない人、
いろんな人がいるけど
それでもみんなこの部活に入ってて時間を共有できる、それはとても貴重なことで、二度とないことで、
だからせっかくなら全員にこの部活に入ったことを後悔してほしくないって、思いました。
「居場所」っていうのは、ずっといてくれてもいいし、時々離れてもいい、時々来て休憩する場所でもいいと思ってて、
部活にいつも来てる人にとっての居場所っていうのはそのままの意味だけど、
部活に来れてない人にとっての居場所っていうのはどういうことか、
部活来れてない人は
今は他にやりたいことがあったり、他のことで時間がとれなかったり、めんどくさかったり、はたまた部活に行くのが嫌に感じてたり
色々あると思う。
そんな部活に来れない人たちにとっても、
他の頑張ってることが行き詰まった時とか、忙しいけど時間が取れた時、いつもはめんどくさいけどなんとなく今日は行く気分の時
そんな何かの拍子に
ふと、みんなに会いたいな、部活に行きたいな、って、
いつもいる場所じゃなくても一つの居場所として、いつでもふらっと戻って来れる、そしてそんな人をみんなが受け入れられる、そんな部活になって欲しいと願っていました。
そんな部活を作ることはとても難しいと思うけど、
いつも部活全体のことを考えて頑張ってくれてる人たちは、部活に来れてない人のその理由とか他の頑張ってるものとか、その背景を知ろうと努力することで、それを尊重できたり応援できたりできると思うし、
あんまり協力できてない、ちょっと陸上が2番3番になってる人は、運営とかを頑張ってくれてる人達のおかげでそういうことができてるってちゃんと理解して感謝して、できる時に自分の形でしっかりと部活に協力する、還元する。
お互いそうしあうことで実現できるんじゃないかと思って目指してました。
ただ、そんな時にコロナが来て
思いえがいていたものは全部崩れて、
それを見ていることしかできなくて、
あっという間に8月が来て、何もできずに幹部が終わってしまいました。
幹部交代をzoomでやった時、無力感しかなくて本当にすごい空気で、ほんとに後輩先輩には迷惑かけたんですが、
その時たくさんの人が仕方がないよ、できることなかったよ、って言ってくれてとても嬉しくて、ほっとしました。
ただ、その時嬉しかった自分が、その言葉にほっとしてしまった自分が、何かおかしい気がして、
やっぱり自分の中ではもっとできた、どこかコロナが来たからって理由でその時にできることから逃げてた、そのせいで、今まで繋いできたみんなの輪を壊した、そんな気がして、
その自責の念からどうしても部活に行けなくなってしまいました。
もちろん、頭では、
みんなの輪を壊したなんて思わなくていいってわかってて、
急にコロナが来たから仕方ないってわかってて、
なんならそもそもそんなことで壊れるような輪ではないってわかってて、
でも自分が幹部の代で部活が止まったっていう事実だけがのしかかってきて
戻った方がいいのはわかってたけどできなかった。
弱くて、情けなくて、そんな自分をみんなに見せるのが怖くて、
部活を避けてました。
それで半年以上部活を離れていました。
そんな中、いろんな人が心配してるっていう声が届いてきて、
同級生や先輩後輩が部活に誘ってくれて、待っててくれて、
大事な人も靴を買ってそっと背中を押してくれて、
最初はそういう声が届いても、素直じゃないし、意地も張るし、気持ちがついて来なかったけど、
もう一度みんなの輪に入れるか怖くて、何回も断念したけど、
けど、ふとした時になぜか、
戻ろうって、戻りたいなって思えた
こんな自分勝手で威勢がいいだけで中途半端な自分だったけど
それでもみんなは迎えてくれて、
こうやって今、最後まで走り切ることができました。
そんな時に、これが僕の目指した部活の形なんだってことに気づきました。
まさか自分が部活を離れる側になるとはその時は思ってなかったけど、
でも僕みたいにしんどくて、長い間部活に来れなくても、何かの拍子に戻りたいと思える部活だったんだなって気づけて、
自分の時には完成させることができなかったけど、そのあと、みんなが頑張って繋いでくれてて、
結果的に僕にとっても戻りたいと思う「居場所」になってて、
それに救われて、
大きな理想を勝手に押し付けたけど、目指した部活を作りあげて、守り続けてくれた先輩後輩同期には、ほんとに感謝してもしきれないです。
ありがとう。
そして、そんな部活を目指して、頑張っててよかったなって、
すこしは力になれたんだなって思えました。
コロナで幹部が変わる時
その時の自分と今の自分が変わったかというとそんなことはなくて、
もっと自分に、強い気持ちと、みんなの心に届く言葉と、それを伝える勇気があれば、もっといい形になってただろうなって
上の先輩たちとか、下の学年なら、もっとできたんだろうなって今でもよく考えます。
けど
そういう自分でも慕ってくれて心配してくれて認めてくれる素敵な人たちに囲まれてると気づけたことで
同じ考えでも、不思議と僕の気持ちは晴れやかで、
たくさんの人に迷惑と心配はかけたけど、そんな6年間全て含めて、みんなとの時間は僕にとってのかけがえのない財産だったんだって感じています。
僕から伝えたいことは二つ
まず一つはさっき言った「居場所」の話。
もう一度になるけど、今これを読んでくれてる中でも、いろんな部活との関わり方をしてる人がいて、
頑張って運営とかしてくれてる人、
自分の他に頑張ってることに集中してて、部活の運営とか部活全体のことは考えられてない人、
正直あんまり関われてない人、
まず読んでない人、
いろんな人がいると思う。
でもそれはいていいと思う。それがこの部活の良さだと思うから。
ただ、あんまり関われてない人とか、他に頑張ってことがあってあまり部活全体に対して何かできてない人、
そういう関わり方ができてる、受け入れられてるのは、
その分誰かが仕事をしてるからで
その分誰かが負担を負ってるからで
その分誰かが苦しんでるからで
その人たちのおかげで、その自由がある、そういう関わり方ができてるってことを知って欲しいし、自覚して欲しい。
だからと言って今頑張っていることとかを諦めたり、無理に部活に来る必要はなくて、
ただ、ちゃんとその人たちに感謝して、自分のできる限りでいいから、自分の関わり方でいいから、部活全体に何かを与えられるよう努力して欲しい。
で、運営とか部活を一生懸命やってる人も、
確かにいろんな人がいるからその分、確かに仕事は増えると思う。
でも、ただ部活きてない人で括るのではなくて、
その人が頑張ってるものとか、考えてること、その思いを、
しっかりコミュニケーションとって、話し合って、たくさん聞いて、向き合って欲しい。尊重してあげて欲しい
そうすることで、この部活のいいところを守りながら、より良い部活にできると僕は信じています。
そして二つ目。
ありきたりな言葉になるけど、
たまたまこの学年でこの部活に入って、たまたま集まったみんなとの時間っていうのは、
とても大事で、儚くて、かけがえのないものだから
できれば陸上を通じて! でも、もしそうじゃなくても、
お互いたくさん喋って、たくさん笑って、たくさん喧嘩して、それで色々感じて、
とても個性豊かな素敵な人たちに囲まれているんだってことに気づいて欲しい。
で、その時間を大切にして過ごして欲しい。
もしも、今はそう思えなかったとしても、
卒業の時に、一緒に過ごす一瞬一瞬がかけがえのないものだったなって最後に少しでも思えるように、みんなが6年間過ごせることを祈ってます!
とってもとっても楽しかったです!みんなのことをずっと応援しています!!
6年間ありがとうございました!
田中和音