kyotomedtrackandfield’s diary

ー京都大学医学部陸上部の公式ブログー

シーズンを戦い抜く

お疲れ様です!3回生の中村です。

部員が年々増え、ブログが1周する間隔が長くなりましたね。いつぶりのブログだろう…

 

さて、このブログは6月4日に書かれています。シーズンはじまって、そろそろ中盤が見えてきた、くらいのところでしょうか。この部活では半分以上の部員は陸上未経験だと思うので、いち陸上経験者として、陸上のシーズンについて語らせてください(笑)

 

一般的に陸上のシーズンインは3月末〜4月から徐々に記録会が開催されはじめ、5月くらいから中規模な大会がありがちです。(高校生だと県総体、プロだとセイコーゴールデングランプリとか)

そして、もちろん年代によりますが、夏に大きな大会が待っています。

中学生だと通信、高校生だとインターハイ、プロだと日本選手権や世界選手権、オリンピック、そして私たちにとっては関医対や西医体があります。

そのあとはなんやかんや、秋までゆるやかに試合があります。特に中長距離は秋がメインシーズンであることも多く、みなさんご存知「駅伝」もこの季節が多いです。中高の駅伝はもちろん、大学駅伝でも出雲駅伝全日本大学駅伝なんかがあります。

 

そしてこれも長距離だとあるあるですが、しっかり冬〜春先まで試合があったりします。そう、マラソンです。この時期には12月から2月、3月上旬くらいにかけて、各地で市民マラソン大会があります。有名な東京マラソンもこの時期だし、実際に僕が昨シーズン走ったものだと大阪ハーフマラソンに出場しました。今シーズンとしては、12月に開催される予定である「みえ松阪マラソン」というのについ昨日エントリーしたばかりです(笑)

 

長々とシーズンについて書いてきましたが、お気づきの方もいらっしゃるかもしれません。「あれ、休みなくない?」

 

そうなんです。最近の駅伝/マラソンブームのおかげ(?)で、トラックとロードの両方考えると、いったいいつがシーズンオフなんだろう、と思うこともあります。

 

長距離向けにはなってしまいますが、そんなシーズンを戦い抜くために、意識していることを3つだけ共有したいと思います。読んでくださる希少な読者に、少しでも参考になれば嬉しいです。

 

 

1. 優先順位

2. 夏は冬春のようにいかない

3. 未来はいまの積み重ね

 

 

1. 優先順位

 

全てのレースに全身全霊をかけて挑んでいると、(もちろんどんなレースも基本は全力で走るんですが)気持ちがもたないように思います。精神がすり減るというかなんというか、、、。ミスしていい、練習のつもりで臨んでいい、という大会と、「絶対に外せない」という大会と、そういう分け方をしています。毎週毎週、「絶対に外せない」ばかりでは、ちょっと個人的にはオーバーワーク感があります。

 

なので、だいたいそれぞれの季節で狙いたい「大きな大会」を1つ、自分の中に決めています。4〜6月ではコレ、7月〜9月ではコレ、みたいな感じです。

 

あともうひとつ、僕自身としては月に少なくとも1本(出来れば2本)はレースに出たいと思っていて、それを一つの指標にしています。完全に調整しきるわけではなくあくまで練習の一環ですが、「本番ならでは」の力が発揮できるので、普段の練習では出せないような負荷をかけられるのと、練習メニューを組み立てやすくなります。個人的にはメニューを組み立てやすくなるメリットが大きいです。

 

例えば極端な話、6ヶ月間、何も大会がないと、練習メニューに制約がありません。6ヶ月間、どうメニューを組もうが自由です。でも、ある大会が終わってから次の大会まで3週間だったら、大会翌日〜翌々日くらいで疲労を抜いて、1週目中盤〜2週目である程度ボリュームある練習が出来る(しておく必要がある)、2週目の終わりに高負荷のポイント練習をはさんで大きな刺激を入れて、3週目で徐々にボリュームを落としていく、そして大会を迎える、また休んで…といった要領です。大会を通して把握できた自分の現況や課題に対して、自然とやるべきメニューが決まっていくように思います。

 

トラックシーズンで怪我のもとになりやすいのは、大会を何本も走っているのに、普段の練習でも大会がない時と同じようなポイント練習を組み込んでしまうことです。

 

大会でのレースは、体感的にポイント練習2回分に匹敵するダメージがあるので、しっかり大会のある週はそれを考慮して適度に休んでいます。

 

 

2. 夏は冬春のようにはいかない

 

冬や春の涼しいとき、長距離を気持ちよく走れます。

でも、真夏の炎天下、35℃で汗を滝のようにかきながら、冬と同じようなスピード感で走れるかというと、やっぱり難しいです。

 

夏の練習は、冬春のようにはいかない、と割り切ることも大事かなと思います。

 

どんなトップ選手でも、特に長距離は、夏の記録は落ちます。

(特に5000m以上で顕著です)

 

暑い夏、練習を継続するポイントは、

・質を追い求めるか (スピード)

・量を追い求めるか (距離)

これを自分の中で決めておくことかな、と思います。

 

ペースを落としたくなければ、距離は少なめに。

走行距離を落としたくなければ、ペースはゆっくりで。

 

冬にはこれだけ走れていたのに。。。ともどかしい思いをすることもありますが、「夏だから仕方ない」と考え、そこで立ち止まるのではなくて工夫して練習を続けていくことで、秋以降、涼しくなってきたときに一気に記録が飛躍するはずです!

 

 

3. 未来はいまの積み重ね

 

ポエム的な言葉ですみません(笑)

でも、これは僕の、一応の座右の銘で、陸上でも勉強でもなんでも同じだと思っています。

 

これがシーズンの話とどうつながるかというと、

毎月1本〜2本のレースを走っていく中で、その数週間のサイクルで、少しずつ強くなっていきます。その積み重ねが、「絶対に外せない」大きなレースを目前にしたとき、十分に戦える実力が備わった状態につながるはずです。

 

もちろん数ヶ月先の大きな大会目指して、日々練習に取り組める、それは凄いことです。でも、僕個人としては、それよりも目先の、きたるレースを意識した方がリアリティを持って練習に取り組めます。

シーズンで大会が多いからこそ、出場するのを大きく絞ってしまうというのではなく、逆にそれを利用する、といったところでしょうか。気持ちの上では「本当に重要な大会」は絞っているけど、でも、目先のひとつひとつの大会を目標に「走る」し、それをマイルストーンとしていって、気づけばシーズンが着々と進んでいます。

 

 

さて、気づけばシーズンはじまって、そろそろ中盤が見えてきた、くらいのところまできました。関医対が今月末にありますが、その前にいまからポイント練習で800mTTです。頑張ります!!